「俗語を正す」とは

「俳諧の益は俗語を正す也」(服部土芳著「わすれみづ」)
    俳諧が従来の和歌や連歌に勝って、受けいれられ、ひろまった点は、今までの
    卑俗なものとしてかえりみられなかった俗語(日常語)に対する偏見を正して、
    俗語を詩語として雅語と同じ価値にひきあげた、という点です。
    例句:梅が香にのつと日の出る山路かな     芭蕉
        じだらくに居れば涼しき夕べかな     宗次 

                     (石寒太「芭蕉の言葉に学ぶ 俳句のつくり方」)