作成者:Web Master 作成日:火, 06/28/2016 - 05:55
笑いを呼びだす発想の契機になるものが、常にことばのおかしさだというように、
ことばの上でのおかしみを構成する俳句。
貞門の祖、松永貞徳の中世的貴族的な文芸観の上に立つ。
発想の契機になるものは、当時の人々の間に無言のうちに約束されている俳諧味、
つまり「俳言による笑い」であってそれにどれだけうまく合致するかが興味の中心であった。
実感を伴う詩的表現はほとんどない。
きてもみよ甚べが羽織花衣 芭蕉
(きても:「着ても」、「来ても」の掛詞)
(参照:加藤楸邨「芭蕉全句上」)